2000年
発病・・・
平成12年2月28日 ようちん23歳
私は一人暮らしを始めて1年が経とうとしていました。
当時、付き合っていた彼にふざけてヘッドロックをされました。
メリメリっと音がするくらいまでされて痛かったので、私は怒ってお風呂に入りました。その時に軽い眩暈を感じました。
私は、今日は疲れているのかなと思いすぐお風呂から出ました。
そしてその日は早めに寝ました。
平成12年3月1日(水)
朝、目覚ましとともに起きました。
目を開けると天井が回っていました。
まるでバットぐるぐるをした後のように目が回ってまっすぐ歩くことも出来ませんでした。
私は昨日のヘッドロックのせいだ!!と思いました。
今まで経験をした事が無いぐらいの激しいめまいだったのでこれはやばいなと言うことだけは分かりました。
病院に行かなきゃ。。。
と思いました。近くの小さい病院に行こうと思いましたがその日がちょうど休診日だったので、比較的近かった日大光が丘病院に行きました。
時間外だったので救急の所で診てもらいました。
めまい止めの点滴というものをうってもらいました。
しかし全然良くならず横になっているだけで吐き気を感じるほどでした。
そのときに頭のCTを撮りましたが異常は見つかりませんでした。
3月2日(木)
昨日からのめまいが引き続き、近くの小さい病院で見てもらいましたがあまりにもめまいがひどいので結局、大きい病院の耳鼻科で見てもらったほうがいいと言われました。
3月3日(金)
今度は外来で日大光が丘病院の耳鼻科にかかりました。いろいろ検査をしたのですがめまいの原因は分かりませんでした。数日めまいが続いたので気が滅入ってしまいました。
診てくれていた女の先生が念のためMRIを撮りましょうか?と言ってきたので。撮ることにしました。
でも次回の予約は一週間後・・・辛い。
3月10日(金)
1日からのめまいはずっと続いていていました。
MRIの結果、聴神経腫瘍であることが分かりました。
それをきいた時、目の前が真っ白になりました。
しばらく放心状態でいました。
先生の「大丈夫ですか?」と言う声でわれに返り
「だいじょうぶです・・・」としか言えませんでした。
「腫瘍に詳しい先生が日大板橋病院から週一回来るのでその先生に診てもらった方がいいのでは?」と言われ、言われるままに予約を取りました。
実際、その病気は何であるかも、名前もきいたことが無く私は死ぬの?と思いました。
パソコンなんて物は持っていなかったので家に帰ってからは本屋を転々として聴神経腫瘍について調べました。
でもどの本も1,2行しか書いていないのでよく分かりませんでした。
3月14日(火)
日大板橋病院の耳鼻科外来
先生の第一声が「あなたかぁ!」
「若いと聞いていたけどこんなに若いとは、、、」でした。
あまり若い人がなる病気では無いのか?驚きながらも何か説得力のある話口調で説明をしてくれました。
聴神経腫瘍とは・・・
・ 良性の腫瘍であること
・ 中年の人に多いこと
・ あえて取る必要はないが私の腫瘍は大きくなり過ぎてるために取らなくてはいけないこと
・ 外科処置と放射線治療があると言うこと
・ 合併症で顔面麻痺がでたり耳が聞こえなくなったりすることがあること
・ 顔面麻痺の詳しい説明
など説明があった。このとき「私はこういう手術は日大光が丘の脳外科のY先生と一緒にやっているので今度予約をとって行ってみてください」と言われました。
帰りのバスでは泣きながら帰りました。
死なないのは分かったけど顔面麻痺なんか絶対やだ!!!私はまだ若いのに顔が歪むなんてこの先生き地獄だ。
どこの男が顔面麻痺で歪んだ顔の子と結婚するだろうか?仕事は?(私は歯科助手の仕事をしていたので人と接する仕事でした)
もう人の前には立てない。
歯科に来た患者さんが私の顔を見てどう思うのだろうか?
仕事どころか外にだって出られないのでは?
すれ違う人たちが私の顔を見てどう思うのだろうか?
合併症が起こると決まった訳ではありませんでしたが、手術の不安よりそっちの方が不安で一杯でした。
3月16日(木)
脳波検査
3月21日(火)
お姉ちゃんと日大板橋病院へ
家族の人も一緒に話を聞いたほうがいいということでお姉ちゃんも一緒にS先生の話を聞きに行きました。S先生は前に私に話したように同じことを話してくれました。
「その話を聞いて手術をするか放射線治療をするか決めてください。」と言われました。
「もし分からないことがあったら何度でも説明します」「手術をするにしてもそこまで急いですることでは無いので・・・」と言ってくれました。
4月1日(土)
お姉ちゃんと日大板橋病院
家族と話し合って手術をしてもらうことにしました。その旨をS先生に話しました。S先生もそうしたほうがいいと言ってくれました。
4月6日(火)
日大光が丘病院の脳外科外来
先生は落ち着いた感じの先生で親切に説明してくれました。先生から手術についての説明がありました。
・ 自己血採血の事
・ 機能温存を第一に考えること
・ 腫瘍はすべてとる必要はなく脳のほかの部分を圧迫しなくなる程度に取れるだけとると言うこと
・ 手術をしても10%くらいの人が再発してしまうと言うこと
また帰りのバスでは泣きながら帰りました。
この頃にはめまいも無くなってきていたので今は健康なのになんで?と言う気持ちと手術が現実味をおびてきたのがとても恐かったのです。
4月20日(木)
お姉ちゃんと日大光が丘病院へ
Y先生も前に私が話したように話をしてくれました。
私が一番気にしていた顔面麻痺については出来るだけ起こさないようしてくれるとの事だったので、あ。分かってくれているんだなと思って嬉しかったです。
先生はある意味対照的で、先生は起こりうるすべての問題についてよい点も悪い点も隠さず説明をしてくれます。
先生は手術の内容など分かりやすく教えてくれて、患者の気持ちを考えてくれてそれに適したアドバイスしてくれます。
どちらが正しいと言うのではなくそれは患者のニーズだと思います。情報がありすぎて自分自身では選べないのが現実です。
だから私には色々な意見が必要でした。
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聴神経腫瘍 発病