一般病棟へ


4月18日(金)一般病棟

体温39.1℃

ICUから一般病棟への移動は地獄です。近くに看護婦さんがいないしすぐ処置をしてくれないので我慢をしなくてはなりません。

今日は以前から気になっていた背中の管(脳に水が溜まってしまわないように背中から頭まで管を通して水を抜く)を外してもらえることになっていました。看護婦さんは午前中に抜いてもらえると言っていたのでどうにか我慢をしていたのですが、管を抜いてくれる先生がなかなか来ませんでした。

背中の不快感もピークに達していました。
ポンプが動くたびに頭から水が抜かれているのか頭痛を感じる。
その後腰から尾てい骨にかけて空気か水か何かが流れ込むような感じがして悪寒がする・・・その繰り返しでした。
私は何度も何度もナースコールをしてポンプを止めてほしいとお願いしたのですがだめでした。も
ちろん医者の指示が無ければ勝手なことは出来ないのでしょう。

何が原因かは分かりませんが急に寒くなり震えが止まらなくなりました。
看護婦さんを呼んだら布団を何枚もかけてくれたのですが歯がなってしまうぐらいガタガタ震えてしまい辛さのあまり泣いてしまいました。

ようやく担当の先生が来て管を抜いてくれたのは2時過ぎでした。
外来が混んでいたためこの時間になってしまったようです。

一安心と思っていたら、急にお腹が痛くなってきました。
もちろん立ち上がれないのでベッドの上です。
その後、下痢が止まらなくなってしまいました。
その頃にはもう夜になってしまっていたので内科や胃腸科の当直の先生が来てレントゲンを撮ったり、検査をしてそれに対応する薬を出してくれました。その日は下痢止めと整腸剤をもらいました。
しかしその薬は効かず、15分に一回ぐらいでお腹が痛くなりその度にトイレでその日は一晩中眠れませんでした。
不快感で精神的に限界でした。

4月19日(土)

体温37.9℃

手術が終わってから少量の水程度しか口に出来ないのと連日に及ぶ苦痛のせいか幻覚を見るようになっていました。

真っ白な病室の壁のはずなのに淡いピンクの花柄に見えてさらに見るたびにその柄が変化する。
アニメのキャラクターの様な絵になったり・・・

ようやく便座は使えるようになったがお腹は痛いままでした。
今日は胃腸科の先生が私にあった薬を処方してくれるとの事。やっとこれでこの腹痛から開放されるのかと思うと嬉しかったです。
薬は先生が来て診てから処方するので時間がかかるらしいのですが私は早くどうにかしてほしくて待ちきれなかったです。

ようやく先生が来て診断してくれました。
何かの感染症か抗生剤のせいだそうです。
「下痢はおさえるよりも出してしまったほうがいいので抑える薬よりも痛みをとるのと悪い菌を殺す薬を出します」と言っていました。
良い治療薬があるのかと思ったのですが結局、抑えるわけではないのでもうしばらくこれが続くのかと思うとうんざりだった。
この日は2時間に一回お腹が痛くなって起きてしまいました。

4月20日(日)

体温36.3℃

幻覚もエスカレートして立体で見えるようになって来ました。
夜トイレに起きてベットの下に猫がいたので触ってみたらベットの車輪でした。
部屋にはカバンがたくさんつり下げてあったり。
良く話しに聞く小さいおじさんも見えました。
小さいおじさんはベットのふちで、くつろいでました。
絶えず何かが動いてみえました・・・この頃はもう幻覚になれてしまって普通の人にも見えるものなんだろうな、なんて思っていました。
しかしこの事は先生には伝えませんでした。
頭の手術をしたので頭がおかしくなったと思われたくなかったからです。今考えると意味の無い意地でした。

朝は頭痛がひどくて薬をもらいました。頭もお腹も痛いのでぐったりでした。

昼ぐらいになってずいぶん良くなってきました。

※以上の症状はICU症候群では?との指摘がありましたのでリンクつけておきます。
ICU症候群

4月21日(月)

抜糸

相変わらずお腹が痛い

4月22日(火)

食事も取れるようになる。
個室からみんながいる病棟へ移動。手術以来のお風呂。

お腹は痛いままだけれど比較的軽い。

4月23日(水)

点滴が取れる。

4月25日(金)

断食のため再び点滴

個室に移される

強い抗生物質のため腸の中のいい菌まで死んでしまい、他人にもうつる菌に感染してしまったそうです。
そのため他の患者さんとは離され、さらにお腹を休ませるためということで食事は禁止でした。儀膜性大腸炎では?と言われました。
これは体の弱いお年寄りなどが抗生剤の使用によってなるそうで若い人はあまりならないそうです。

この頃はもう食事も出来るようになっていたので食べられないとなるとお腹が空いて辛かったです。

この後3日間水のみ・・・

良く、アフリカで飢餓に苦しむ子供達が亡くなっていると聞きますが
ご飯が食べられなくて弱っていく事ってこんなに辛くて惨めで悲しい事だったんだなと初めて気づきました。




4月29日(火)

感染する菌が無くなったとの事で点滴が取れる。

食事も再開

この時の流動食のおいしかったこと・・・食べられるってすばらしいことですね。

5月3日(土)

手術以来私を苦しめていた腹痛がようやく止まる。





ここでは手術をした所には触れていませんが頭に関しては順調で痛みもさほど無く、一般病棟に入って2,3日で気にならなくなりました。




抜糸後の傷口
                                          
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